都市同盟を考える
リーマン・ショック後の今、日本に必要なものは、新たな成長戦略だと言われています。
年頭のネットニュースです。
●2010年 世界経済は… 中国成長優先の「弊害」どう対処 2010.1.3 (産経ニュース)
(前略)ミレニアムにわいた2000年。このとき日本の3分の1にすぎなかった中国の国内総生産(GDP)が今年、日本を追い抜いて米国に次ぐ世界2位に躍り出る勢いだ。
改革開放から30年あまり。海外から資本や技術を導入して輸出を振興し、外貨をかせいで経済水準の向上につなげようとした(中略)
≪外需依存から脱却≫
中国のGDP規模は08年にドル換算で約4兆2950億ドルと、日本の約4兆3480億ドルに肉薄して世界3位。
09年にも日本を抜く可能性が指摘されたが、円高ドル安が“神風”となって順位は動かなかったようだ。
しかし、米ゴールドマン・サックスのジム・オニール主任エコノミストの試算では「10年に中国のGDPは5兆4千億ドルに達する。
日本を大きく上回り、世界2位になる」とみる。
08年9月に世界を震撼(しんかん)させた米証券大手の破綻(はたん)「リーマン・ショック」後の金融危機を、中国経済がいち早く乗り切ったことが“日中逆転”を加速させた。
同年11月に中国政府が打ち出した4兆元(約53兆4千億円)もの大規模な景気対策は、公共工事と国内消費という「内需」に焦点をあて、輸出一辺倒の「外需」依存体質から経済構造を転換し、中国経済をいわば筋肉質にした。
(後略)
私は13年間、主に中国との交易をテーマとした研究会をやってきました。
それは、成長が期待される中国を無視せずに、福岡の経済に活かすという思いからでした。
今や、内需で成長できるようになり、年内にも日本を抜く勢いの中国。国と国との関係は政治的で、建前優先になってしまいます。
都市(まち)としての福岡は国とは違うことができるのでは。現在の世界で、成長する特定の都市(まち)との同盟を考えると、新しい福岡の成長戦略が見えてきます。
例えば、都市間FTA(自由貿易協定)、具体的には上海などの特定の都市との間で協定を結んで、お互いの都市に存在する企業間の取引に関しては、税を優遇するなど、さまざまな優遇策をもうける。
旅行に関しても、お互いの住民に関しては優遇策。さらに進んで、居住に関しても、少し前の上海、ずっと昔の博多のように、福岡街区や上海街区がお互いの都市の中にできる。
初夢でしたが、夢でなくする努力をしてみたい。